2019.7.24 登米市民調査 その1
2019.7.31 登米市民調査 その2
2019.8.14 登米市民調査 その3
実際の報告書:こちらから閲覧できます
その1
登米市とTOMEDプロジェクト(代表:坪谷透)が共同で実施してきた登米市民調査を2018年度も実施しました(20-59歳の対象者数約2000人、回収率63.6%)。
- <健康情報の認知度>TOMED の認知度は10.4%(131 人)とまだ十分でないが、登米市全体の健康について宮城県庁が 公表している資料について「見たことがある」と回答した者は 59 名 で全体の 4.7%であった→県庁の情報は、TOMED よりも知 られていないようである。
- <登米市の医療の在り方について> 登米市内の最後の砦となるべき病院の 運営先は「登米市」と回答した者が552 名(43.7%) であり、「宮城県」404 名(32.0%)、「国」 199 名(15.7%)と続いた。市民の大多 数が、県または市という地方公共団体に期 待していることがわかった。市の総合病院は、医療法の制度面・財政面・医師確保の面から鑑みれば、市ではなく県が運営すべきであると考える。
- <人生会議 Advance care planning(ACP)、事前意思表示、看取りについて> どこで過ごすのか誰かと話 し合いをしたことがあるかど うかについて、「全くない」と 回答した者が一番多く 769 名 であり、全体の 60.8%を占め ていた。「全くない」と回答した者の理由として一番多かったのが「想定はしているが、そういうことは話しにくい・話したくない」で(55.1%)、次い で「自分が死ぬことや会話できなくなることを想定していない・考えたこともない」(28.9%) であった。 その一方で、元気なうちから、自分の最期の迎え 方を自分で考えたり、家族や医療者と 話し合って意志を共有したりしておく べきであるという考えについて、「賛 成」と回答した者が一番多く 891 名で、 全体の 70.5%を占めていた。よって、その必要性は理解しているが実行できておらず、医療者などからのきっかけづくりが求められると考える。TOMEDプロジェクトやみんらぼでは、このようなきっかけづくりを様々な形で支援している。
その3
- 市民の間では、女性医師のニーズが多い一方で、女性医師が働きやすい環境を整備する必要があることを考察しています(担当:坪谷)。
- また、日本の人口当たりの医師数は国際的にみると少ないという現状について全体の7割が「知って」いました。その一方で、日本の人口当たりの医療機関数は国際的にみると多いという現状を、全体の7割が「知りません」でした。これらの結果を基に、登米市での医師数や病院数の在り方について議論する必要があります。
- また、「これから後期高齢者が増加し、 医療ニーズが増え、死亡者数も増 え、現状のままの医療のやり方を していては、病院が回らなくなると予想されている」ことについて 「知らなかった」と回答した人はも全体の67%で、将来予測に基づいた医療の在り方についても周知・議論する必要があります。