11月23日、川久保病院において、杉山理事が新入職員の皆さんに向けて、心のケアを中心とした研修会を実施しました。
働き始めの頃は、職場環境に慣れないだけでなく、仕事がうまくいかず挫折を経験することも多く、まして医療という命の現場では様々なストレスに晒されるため、気分は落ち込みやすいものです。
杉山理事自身も、同じような経験をしてきました。そのため研修会の冒頭では、自身の経験に基づいて、周囲に惑わされることなく、自分のペースで成長してよいという “気持ちのゆとり” を持つことを勧めました。また、医療従事者にとって患者さんのケアが重要であることは言うまでもありませんが、それと同じくらい“自分自身のケア” も大切であることを強調しました。
その自己ケアのひとつとして、相談しやすい他者を身近に持つことを勧めました。相談相手とは、同僚や上司、家族に限らず、職場や家庭以外でもリラックスできる場所(サードプレイス)の人々も良いことを説明しました。
さらに、自分の内面を見つめるプロセスの重要性にも触れました。しかし、自分が今どのように感じ、何を望んでいるのかは、意外と気づきにくく、言葉にしづらいものです。こうした場面で役立つのが、みんらぼカードです。
実際に、新入職員の皆さんにみんらぼカードゲームを体験していただいた後に、感想をお尋ねしたところ、第一声が「自分の気持ちを言葉にできた」であり、全員一致で「楽しかった」と述べてくれました。
これは、「残り2か月しかない」という制約の中で考えることで、かえって「いま自分は何をしたいのか」という前向きな気持ちが自然に引き出される心理を活用したものです。ゲーム形式によって、その状態へ自然に誘導できることが、みんらぼカードの特徴です。
このように、みんらぼカードは、
「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」——人生の最終段階における医療やケアについて考える取り組み(厚生労働省による従来の定義)
の枠組みを超えて、
「いま何をしたいか」
を考えるためのツールであることが、今回の研修を通じて改めて確認されました。仕事も人生の一部である以上、みんらぼがかねてから提唱してきた、
人生会議の本質は「いまをより良く生きる」を考えること
という視点が、仕事においても大切であることがうかがえます。今回の研修会では、職員の「楽しい」という感情までも引き出すことができたため、みんらぼカードはメンタルヘルスにも活用できる可能性が示唆されました。
また、自己理解を深めるだけでなく、複数の同僚同士でゲームを行うことで、お互いの人柄や価値観を知る機会にもなります。
まとめますと、みんらぼカードは、自分自身と相手の双方を理解するためのコミュニケーション・ツールなのです。

