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みんらぼカード 登米市で研修会 人生会議から始まる地域実践

みんらぼカード

8月6日、宮城県登米市南方町で、登米市長寿介護課の主催のもと、「令和8年度 登米市在宅介護医療連携研修会(ACP編)——自分らしく暮らすために〜ACPから始まる地域実践〜」として、advance care planning(ACP:愛称「人生会議」)に関する講演とみんらぼカード体験会を行いました。やまと在宅診療所登米とも、互いのパートナーシップのもと、協働しました。

参加者は、居宅介護支援事業所のケアマネジャー、地域包括支援センター職員、生活支援コーディネーター、社会福祉協議会の福祉活動専門員など、地域で住民に最も近いところで働く専門職34名でした。以下、詳細を報告します。

今回の研修会に至った経緯

昨年に続いて、今年も、登米市でみんらぼカード体験会を行うことができました。

この一連の開催は、2023年の宮城県栄養士会での講演から始まります。この講演に参加してくださった登米市健康推進課の管理栄養士の方が、2年後、みんらぼを講師としてお招きくださいました。さらに、その会に参加してくださった長寿介護課の宮内智美さん(保健師)が、今回の研修会の実現に向けて、ずっと携わってくださいました。

一つの講演でお会いした方が、次の機会をつくり、その機会がまた次へとつながっていく——みんらぼカードは、こうして人と人とのつながりを醸成してくれるのだと、あらためて感じます。

今回の研修会の目的

事前の打ち合わせで宮内さんから伺っていた、今回の研修会の目的は、次の通りでした。

  1. 人生には限りがあるからこそ、「自分らしく暮らすとは何か」を、住民と一緒に考えたい
  2. そのために、登米市のなかで「広義の人生会議」を広めたい
  3. そのために、地域住民に近いところで働くみなさんに、みんらぼカードを用いて、人生会議を体験してもらい、その普及啓発を地域で実践していきたい

研修会の目的がはっきりしているだけに、講話や体験会の準備にも力が入り、期待が膨らみます。

まずは、みんらぼカードを体験

人生会議を市民に啓発するにあたって、まずは、専門職や地域の中で役割がある立場の方々が、自身の人生会議を体験することが肝要です。早速、みんらぼカードを体験していただきました。

人生の最終段階で話し合うべきことは、ともすれば暗い内容のものばかりではありません。そうではなくて、「広義」の人生会議は、前向きに、生きることの希望や幸せを考えてから、万一に備えようというものです。はじめは恐る恐るゲームを始めた皆さんでしたが、すぐに、カードの内容に導かれて、ゲームの流れをつかみ、あちこちで歓声や笑い声が聞かれました。

お互いに初めて会う者同士でも、それぞれの語りに熱がこもってきます。

カードゲームのファシリテーターとして、やまと在宅診療所登米の事務長・遠藤真美さんと、診療アシスタント・小野寺亜美さんも加わりました。

参加者がすごく前のめりになって、ゲームに熱中している様子が伺えます。

人生会議を体験した感想と、登米市でどう広めるかについての議論

みんらぼカードによるゲームで人生会議を体験したうえで、グループディスカッションを行いました。各グループの発表で、様々な体験者としての声が挙がりました。

この体験を登米市の中でどのように広げるかという点では、

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——というように、地域の実情に根ざした提言がありました。

実は登米市では、市が公式のエンディングノートを発行しています。すでに市民のみなさんに受け入れられており、ただいま第2版の発刊に向けて準備が進んでいるそうです。登米市民のみなさん、ぜひ一度、手に取ってみてください。アンケートの自由記述にも、「このノートを、介護保険証の交付とあわせて配布してはどうか」というアイディアが寄せられていました。たしかに、とても良い機会だと思います。登米市におかれては、ぜひ検討してみてください。このように、人生会議を、特別な機会にではなく、暮らしの節目に自然と手が届くものにしていく——そんな知恵が、現場から次々と生まれていると感じました。

アンケート結果

研修後のアンケート(回答32名/回収率94%)では、5点満点で、とても高い評価をいただきました。

  • 研修内容の満足度 … 4.94(「良かった」93.7%)
  • カードゲームでACPは楽しくできたか … 4.91(「とてもそう思う」90.6%)
  • ACP(人生会議)は必要か … 5.00(「必要」100%)

「カードを使ったACP講座を実践したい場面」(複数回答)の結果は、下記の通りでした。

  • 地域の方 … 23名
  • 自分の家族 18名
  • 職場 … 15名
  • 仕事 … 12名

特に、「地域の方」という回答から、専門職や地域の中で役割を担っている方々から、一般市民に、人生会議の輪が広がっていく可能性を感じました。

自由記述には、「カードといったツールがあれば、たくさん会話がある家庭でなくても、少し話がしやすい」「関わる方々に対して、後悔のないように接していきたい」という言葉が並びました。

  • 地域の方に周知したい(カード)。ためになるお話、たくさん聞けました。とても良かったです。ありがとうございました。
  • 自分の家族は沢山会話がある家庭ではないので、カードといったツールがあれば少し話しやすいかなと思いました。楽しい研修会で何度も参加したい内容でした。
  • 参加させていただき、ありがとうございました。私は、アーリーアダプターだと知りました。
  • 大変楽しく参加できました。実務の中でも参考にさせていただきたいです。また、先生のお父様のお話を聞いて、自分も同じように感じたことを思い出しました。関わる方々に対して後悔のないよう、接していきたいです。
  • 自分でもできることから広めていきたい。(もう行っている)みんらぼカードをこれから活用していきたい。
  • 地域の声として救急搬送に1時間弱要するという声がある。ACP会議は必要と考えるが、一関市の取組み「事前意思確認」登米市でも検討をしていただければと…(早急に)
  • ACPについて、カードを用いて楽しく学ぶことができました。
  • 登米市においては、65歳介護保険証と一緒に送付も検討してみては。
  • 地域はもちろんですが、現場で仕事をしているとなかなか入れないけど、自分達の世代が取組むことで、思い残すことのない自分と「あ〜してれば良かった」と後悔ばかり残された家族が、笑顔も出して話せる日ができるんじゃぁないかなと思いました。
  • 若い人たちに向けて広めていくことで、当たり前になるといいなと思いました。自分に置き換えて考えることができ、とても興味が持てた研修でした。ありがとうございました。
  • 人生会議について、元気なうちに自宅でもやってみよう。と思えました。カードゲームを使用するということで、話しやすく、楽しいグループワークができました。ありがとうございました。地域でカードをしやすいように設置されている場所が普及されていくと良いと思います。
  • ・ツールがあることで、自分の今後のことを選択しやすい、考えやすい?・死に対して前向きに考えることができました。エンディングノートも活用してみたいと思いました。ありがとうございました。
  • 終活の話は、やはり話しにくい部分。カードゲームだと気軽に話せるので良いと思う。地域の集いの場でもやりたいです。

まとめ

研修後、主催の登米市長寿介護課からは「講義を受けながらカードゲームを実践してみるということは、やはり大事だと再認識した」との感想が届きました。社会福祉協議会では、老人クラブと相談のうえカードの購入を検討したいという動きも生まれています。

どれも実現させたい、心強い動きばかりです。ゆっくり年月をかけて、人生会議が自然と根付いている地域社会を夢見て、みんらぼは登米市の取り組みを引き続きバックアップしてまいります。

ゲスト

なお今回の研修会には、終活を地域で進めたいという奥会津博物館の館長ご夫妻も見学に訪れ、地域を越えた人生会議の輪の広がりを感じる一日となりました。

奥会津博物館での、みんらぼカード・サロンのご盛会を祈ってます。みんらぼも、ぜひ訪れてみたいです。